【医師監修】コーヒーやワインだけじゃない◆歯の黄ばみの原因
昔歯磨き粉のCMで「芸能人は歯が命」というキャッチフレーズがあり、芸能人でなくても白い歯に憧れをもったものです。確かに芸能人や著名人は歯の白さが引き立ちますよね。普通に生活をしていたら、どんなにきちんと歯磨きをしているつもりでも、歯の黄ばみや着色汚れが気なります。歯の黄ばみはどのようなことが原因なのかご紹介します。
なぜ歯が黄ばんで見えるのか?
コーヒーや紅茶、赤ワインなどに含まれているポリフェノールが歯の着色汚れ(ステイン)だということは多くの人がご存じだと思います。
しかし、歯の黄ばみはそれだけが原因ではありません。
そもそも日本人は欧米人や黒人と比べて歯の表面のエナメル質が薄い人種です。エナメル質の下にある象牙質が透けて見えることで黄色く見えてしまうのです。遺伝や体質などで生まれつき黄色味を帯びている方もいらっしゃいます。
他にもまだまだ原因があります。
飲食物による黄ばみ
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●紅茶、ウーロン茶、緑茶、コーヒー等に含まれているカテキンやタンニン
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●チョコレート、紅茶、赤ワイン等に含まれているポリフェノール
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●醤油、カレー、ケチャップ、ウコンなど、色の濃い食材や着色料
これらの食品には歯の着色汚れに繋がりやすいと言われています。これらを完全に避けることは困難なので、食後はなるべく早く歯を磨くようにしましょう。
喫煙による黄ばみ
よく知られていることですが、タバコに含まれるタールという物質が歯の黄ばみの原因になります。
タールは大変粘着性が高く、飲食物に含まれている色素を引き付けてしまうため、歯が黄ばみやすくなるのです。
禁煙が好ましいところですが、すぐに禁煙が難しい場合、タバコを吸ったら歯を磨いたり、タールが含まれていない電子タバコに切り替えたりして、少しでもタールを歯に残さないよう気を付けましょう。
加齢による黄ばみ
年齢を重ねると、歯の象牙質の黄色味が増していくのに加えて、歯の表面のエナメル質が徐々に薄くなってしまいます。
加齢は誰にでもおこる現象ですが、歯を白くしたいからと言って、粗い研磨剤が入った歯磨き粉でごしごし磨くと更にエナメル質が薄くなってしまうので、若いうちから研磨剤入りの歯磨き粉は避けましょう。
食後は30分以内に歯磨きをすることも重要です。
最後に
コーヒーや喫煙は有名ですが、カレーやケチャップでも汚れてしまうことをご存じではない方も多いのではないでしょうか?
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●ハンバーガー(ケチャップ入り)×コーヒー
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●カレー×ウーロン茶
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●ナポリタン×赤ワイン
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●コーヒー×喫煙
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●寿司(醤油)×緑茶
など汚れの原因となる組み合わせもたくさんあり、キリがありません。
とにかく、食べたら歯磨き、喫煙したら歯磨きの繰り返しです。おやつを食べすぎないことが、歯の黄ばみを防ぐばかりでなくダイエットにもなりそうですね。
間違った歯磨きも逆に黄ばみの原因となります。
ホワイトニング歯磨き粉や、歯の消しゴムなどと謳った商品にはすべてではありませんが研磨剤が含まれているものがあります。それらを長期に渡って使い続けると、エナメル質の摩耗に繋がります。
また食後30分以内に歯磨きをすると有効です。ゴシゴシとやみくもに磨くのではなく、丁寧に1本ずつ磨くつもりで優しくブラッシングしましょう。
本記事の監修は
医学顧問 早川 宏司 先生
996年:日本形成外科学会認定専門医
1997年:大牟田市立病院形成外科部長
1999年:大阪白壁美容外科形成外科部長
2001年:矢永クリニック勤務
2003年:形成外科 白山クリニック開院 院長
日本形成外科、美容外科認定専門医
日本乳房オンコプラスティック学会認定医