【医師監修】知って得するシミのメカニズム
シミに悩んでいる方は男女問わず大変多いと思います。出来てしまったシミを化粧品で消すことは大変難しいことです。しかし、シミが出来てしまうメカニズムを知ると、今以上にシミを増やさず予防に繋がります。是非本記事を参考に、今後のシミ予防対策をしていただけたら10年後の肌がかわってくることでしょう。
シミの種類はたくさんあります
参照:帝京大学皮膚科(n=帝京大学皮膚科の受診者)
シミと言っても、たくさんの種類があります。
肝斑、そばかす、そして半数以上を占めているのが「老人性色素斑」です。他にも両側性太田母斑や、脂漏性角化症、太田母斑、炎症性色素沈着、カフェオレ斑など。
どのシミが自分に該当しているかきちんと理解していらっしゃいますか?
多くの人が悩んでいる肝斑ですが、実は全体にしてみると5%程度で、過半数は老人性色素販なのです。
老人性色素斑(一般的なシミ)のできるメカニズム
老人性色素斑とは「日光黒子」(にっこうこくし)や「日光性色素斑」とも呼ばれるように、原因のほとんどが紫外線と加齢によるもので、40歳以降からシミが出始め、50代にもなると80%の人にシミがあると言われています。
だからと言って、20代で発生することもあるため、必ずしも年を取ったからとは言えず、若い人のシミはほぼ紫外線が原因と言えます。
乾燥や肌の擦りすぎもシミのもとになります。
紫外線を受けると肌の表皮と真皮の境目である基底層にあるメラノサイトからメラニン色素が生成され、肌のターンオーバーにより表面に押し出され、シミとして目に見えるようになります。
ターンオーバーの乱れもシミの原因に
メラニン色素は肌のターンオーバーが正常だと排出され、約1カ月で消えてなくなります。
しかし、紫外線による肌ダメージが大きいと、メラニンが過剰に生成され、ターンオーバーによる排出が間に合わなくなります。
排出しきれないメラニン色素が皮膚内にとどまることで、シミが消えないと悩むことになってしまいます。
また、年齢を重ねるごとにターンオーバーの働きが遅くなるため、生成されたメラニン色素がうまく排出されずに肌表面に残ります。
毎日日焼け止めを塗っているのにシミができるのはなぜ?
365日日焼け止めを塗っているのに40歳を過ぎた頃からシミが出てきてしまったという方は、10代や20代前半に海やスポーツで日焼けした覚えはありませんか?
または、日焼けサロンに通っていたことがありませんか?
若い頃に受けた紫外線ダメージがターンオーバーの乱れから40歳を過ぎて突然シミとなって出てくることがあります。
また、20代の時は正常だったターンオーバーが40代になると一気に倍になってしまうことも要因のひとつです。
出来てしまったシミはどうする?
美白を謳った化粧品や医薬部外品はあくまでもシミを予防するものであって、出来てしまったシミを消すことはできません。多少薄くなったとしても肌の奥底に眠ったメラニン色素は残ったままなので、また繰り返し出てきてしまいます。
ちょっとしたシミはメイクアップで隠すことができますが、もし本格的なシミケアを考えるなら、美容サロンや美容クリニックを頼ることも検討してはいかがでしょうか。
本記事の監修は
医学顧問 早川 宏司 先生
996年:日本形成外科学会認定専門医
1997年:大牟田市立病院形成外科部長
1999年:大阪白壁美容外科形成外科部長
2001年:矢永クリニック勤務
2003年:形成外科 白山クリニック開院 院長
日本形成外科、美容外科認定専門医
日本乳房オンコプラスティック学会認定医