【修理事例1】脱毛器ハンドピースの冷えが悪い
ご申告内容:ハンドピースクリスタルの冷えが悪い
不具合内容:脱毛器本体Condenser※1(コンデンサー)のほこり汚れによる熱交換不具合
ハンドピースクリスタルの冷却はペルチェ素子に電流を流すと一方の接触面が冷える現象を利用していますが、反対面の熱は冷却水を用いて冷ます必要があります。その方法の一つにペルチェを冷まして温まった冷却水(精製水など)をコンデンサーに通水させ送風し温度を低下させますが、コンデンサーが汚れていると冷却水が熱交換不足で戻るためペルチェの熱を十分に下げられずペルチェ素子の冷却不具合が発生します。
原因:汚れの一因として空気中の埃やタオルなどの繊維を送風用ファンで吸い込みコンデンサーへの付着が推察されます。
処置:コンデンサーを分解しエアコンプレッサーで清掃し組立をいたしました。
▼エアコンプレッサー ▼清掃後のコンデンサー
機械の構造や仕組みから、完全に汚れの予防を行うことは困難ですが、通気性のよいエアフィルターなどを吸気口に取り付けることである程度の汚れ防止が見込めます。通気性が悪いものを使用してしまうと吸気量が減少し熱交換の妨げとなります。コンデンサーは定期的な清掃(メンテナンス)が必要な部品の一つです。
▼エアフィルターを取り付けた様子
エアフィルターを取り付けて照射しても、外気温24℃のとき冷却水温は31℃でエアフィルターを付けても吸気と排気に影響はありませんでした。
※1.コンデンサー(Condenser)
電子部品にもコンデンサー(Capacitor) がありますがここでいうコンデンサーは熱交換器のこと指します。